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鉄道模型とは?

鉄道模型とは「国際的に決められた規格に基づいて製作された鉄道の模型」です(縮尺、レール幅、連結器(近来はメーカー独自の規格もあります)、運転に関する電力方式など)。

KATO(カトー製)Nゲージ鉄道模型 C11蒸気機関車(SL)の牽く列車

↑Nゲージ鉄道模型 KATO(カトー)製 C11形蒸気機関車 + 河合商会製 無蓋貨車トム50000×2両 + KATO製 オハ31形客車…。戦前のローカル線のイメージで列車を仕立ててみました。資料には基づいた編成ではありませんが、自分の好み・イメージで楽しめるのも鉄道模型の楽しみです。

鉄道車両と線路、車両を制御するコントローラーにとどまらず、鉄道模型レイアウト(鉄道模型の列車を運転する機能を備えた情景ジオラマ)の制作に使用する建物や樹木などの種々のアクセサリーまでを含めて鉄道模型と言います。

 

●鉄道模型の特徴(1) 精密さ、高価さ

鉄道模型と、子供向けの玩具を比較した場合、大きな違いとなるのが「精密さ」です。


  Nゲージ鉄道模型 KATO(カトー)製 C11形蒸気機関車

子供向け玩具の場合、種々の事情から対象をデフォルメして製品化しますが、鉄道模型の場合は可能な限り「実物を再現」するべく製作されます。小さな鉄道模型を精密に作る技術は年々進歩しており、その精巧さ・迫力には目を見張るものがあります。

 
 左・国鉄JR185系特急電車  右・西武鉄道・新101系電車
  共にNゲージ鉄道模型 KATO(カトー)製

その分、お値段は子供向けの玩具に比べて相応に高めです。価格の比較的安いNゲージ鉄道模型でも、車両単品で数百円(モーター無し)から数千円、車両セットで1万円弱〜2万円代です。

●鉄道模型の特徴(2) 高度・安定的な走行性能

精密に作られている鉄道模型の列車は、眺めているだけでも興奮に満ちるものがありますが、自らが敷設したレールの上を思いのままの速度で走らせる事ができる点も鉄道模型の大きな特徴です。

玩具の鉄道おもちゃの場合、走行させる事ができたとしても、電池式だったりで、いちいち車両に手を触れたりしなければなりません。しかし、鉄道模型の場合は遠隔操作が基本です。さらに、任意の速度、進行方向で思いのままに列車を運転できます。ポイント(分岐レール)を専用コントローラーで遠隔操作することもでき、さながら鉄道指令官の気分が味わえます。

さらに鉄道模型は、走行時のブレもなく、すべるように走行します。最近の製品は実車同様に、白色のライトや室内灯を装備しているものもあります。

●鉄道模型の特徴(3) 「世界」としての展開

鉄道模型はまず、主役である鉄道車両自体がリアルにできていますが、それにとどまらず、鉄道をとりまく脇役…さまざまな敷設パターンに対応する線路 icon、さまざまなタイプの駅、高架線路・鉄橋、街を構成する住宅・ビル・店舗等の 建物群 iconは完成品で商品が出回っており、手軽に「鉄道の走る情景・ジオラマ」を再現できます。さらに田畑、山、川等を再現するための素材も鉄道模型メーカーから発売されています。

真にリアルな鉄道模型の情景ジオラマを作るためには、日ごろから現実世界の鉄道とその周辺風景を観察し、森羅万象に向けた広い視野と知識を持ち、センスを磨かなければならなりません。そんなところから、欧米では鉄道模型は「King of hobby(趣味の王者)」と賞賛されています。

特に製品群が充実しているNゲージ鉄道模型では、鉄道模型の情景・ジオラマを作る際、地理、気候の再現はもとより、昔日に活躍した車両を走らせ、失われた懐かしい風景――古い時代の鉄道情景を再現する事も簡単です。


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